勃起不全(ED)治療薬には、バイアグラ、レビトラ、シアリス、ステンドラ、ザイデナの5種類があり、それぞれ特徴が異なります。EDでお悩みの方は、ライフスタイルや目的に合わせて、最適な治療薬を選択することが大切です。この記事では特長ごとに勃起不全(ED)治療薬の選び方をご紹介します。
ED治療薬の特徴と選び方
ED治療薬は全て、勃起をサポートする働きがありますが、それぞれに特徴があるため、どのメリットを重視するか、ご自身で決めて選択することが可能です。
以下では選び方の一例をご紹介します。
価格の安さならバイアグラがおすすめ
- バイアグラ(270円~1,600円)
- シアリス(700円~1,600円)
- レビトラ(900円~1,200円)
- ザイデナ(1,000円)
- ステンドラ(1,300円)
初代のED治療薬であるバイアグラは、他のED治療薬よりもわずかながら安価です。認知度の高さからシェアも多いため、ジェネリック医薬品も同様に低価格で入手しやすくなっています。
効果の強さ(勃起力)ならレビトラがおすすめ
- レビトラ(最も強い)
- バイアグラ・ステンドラ(強い)
- ザイデナ(やや強い)
- シアリス(マイルド)
ED治療薬で最も勃起力が強いのはレビトラ20mgと言われています。次にバイアグラ、ステンドラ、ザイデナと続き、もっともマイルドな効果がシアリスです。効果の強さに違いがあるので、症状により使うED治療薬を選ぶ事ができます。
重度のEDの方は、強い効果のレビトラやバイアグラ、ステンドラの勃起力が有効で、心因性などきっかけが必要なEDの方には、マイルドな効き目のシアリスで十分EDを改善できる可能性があります。ただし、効果の受け方には個人差があり、希望の治療薬が体質に合わないといった場合もある点は考慮が必要です。
持続時間ならシアリスがおすすめ
- シアリス(24~36時間)
- ザイデナ(11~13時間)
- レビトラ(5~8時間)
- ステンドラ(3~6時間)
- バイアグラ(3~5時間)
効果時間の長い上位の治療薬は、タイミングを見計らって服用しなくてもよい点が便利です。一方、効果時間の短いものは効果および副作用が早く抜けるメリットがあります。
体内に入った薬などの物質が、代謝や排泄などで半減する消失半減期を例にすると、レビトラが3-4時間に対しシアリスは14-15時間で大きな違いがあるため、効果時間の短いED治療薬は次の日に予定がある方に向いています。それぞれのライフスタイルや予定に合わせ効果時間で選択するのも有効です。
ED治療薬の基本情報
ED治療薬は男性器を正常に勃起させるサポートや、中折れの改善といった効果を持つ医薬品です。性的刺激を受けても勃起できないという性機能障害を改善します。
ED治療薬の効果について
ED治療薬はすべて、勃起に必要な物質であるcGMPを分解する「PDE5」という酵素の働きを阻害することで、勃起不全を改善する作用を持っています。この作用により海綿体の血流が改善し、勃起不全(ED)に対して以下の効果を発揮します。
- 勃起力アップのサポート
- 勃起時の陰茎を硬くする
- 勃起状態の持続アップ(中折れの改善)
- 射精後不応期(賢者タイム)の短縮
ED治療薬の副作用について
ED治療薬の主な副作用には、血管拡張作用に伴う「顔の火照り」や「頭痛」、「鼻づまり」、「胃痛」などがあります。副作用の種類や強さは治療薬及び個人差により違いがありますが、軽い副作用は効果が消失すれば収まります。頭痛や胃痛が辛い際はロキソニンなどの頭痛薬や胃腸薬の併用も可能です。
一方、4時間以上勃起が続く持続勃起症や、視覚喪失といった重篤な副作用が出た場合は、速やかに医療機関を受診してください。
ED治療薬の正しい飲み方
ED治療薬の飲み方は治療薬による違いも含めわかりやすくまとめました。
服用方法 | 1日1回1錠を水、またはぬるま湯で服用 |
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服用タイミング |
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服用間隔 | 次の服用まで24時間以上空けること |
服用前後の飲食 |
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ED治療薬の服用でグレープフルーツ果汁や牛乳は副作用の増強や効果の減弱のおそれがあり、服用前後で摂取しないよう注意が必要です。
食事の後服用する場合は、胃の内容物が消化されるまで、2時間ほど経った空腹に近い状態になってからにしてください。どのED治療薬も脂肪分との相性が良くないので、脂質を抑えた食事が理想です。
食後に時間をおいて服用するのが難しい場合は、空腹時に服用し、効果が現れ始める時間までは食事を摂らないのが理想です。効果が現れ始めたら、成分が吸収された証拠なので、それ以降であれば脂質が多いものでも、何を食べても問題はありません。
治療薬服用後食事をとっていい時間の目安は以下の通りです。
- レビトラ・ステンドラ: 30分後
- ザイデナ・シアリス:2時間後
- バイアグラ:空腹を推奨、1時間後なら軽い飲食のみ可
アルコールとED治療薬は相性が良く、適度な量であれば緊張がほぐれリラックスした状態になるため、勃起には良いとされます。ただし、アルコールの飲み過ぎると神経の働きが鈍くなり十分な勃起が出来なくなるため注意が必要です。さらに、ED治療薬の血管拡張作用でアルコールが普段以上に回りやすくなり、強い酩酊状態になりやすくなります。
ED治療薬の選び方のポイント
ED治療薬は全て、勃起をサポートする働きがありますが、それぞれに特徴があるため、どのメリットを重視するか、ご自身で決めて選択することが可能です。
以下では選び方の一例をご紹介します。
副作用の少なさならシアリスがおすすめ
- シアリス
- ザイデナ
- ステンドラ・レビトラ
- バイアグラ
ED治療薬で、最も副作用が現れにくいのがシアリスです。
シアリスは水に溶けにくい特徴があり、身体にゆっくりと吸収されるため、効果は穏やかですが副作用も現れにくくなっています。
ED治療薬の副作用は、血管拡張作用により起こるものです。その多くが一過性のもので、薬の効果時間が終わると副作用も現れなくなります。
これは薬が効いている事を意味しているので、あまり心配は要りません。
即効性ならレビトラ・ステンドラがおすすめ
- レビトラ、ステンドラ(15~30分)
- バイアグラ、ザイデナ(30分~1時間)
- シアリス(1~3時間)
即効性とは服用後の効果発現時間が短いほど早いことを意味します。
この早さは成分が水に溶けやすいかで変わり、水に溶けやすいほど身体への吸収も早くなります。
最も早いレビトラの臨床データでは、薬の濃度が投与後0.75時間(45分)でピークに達します。
食事の影響が少ないED治療薬の選び方
- シアリス、ステンドラ、ザイデナ
- レビトラ
- バイアグラ
食事の影響を受けにくいとされるのがシアリス・ステンドラ・ザイデナです。
続いてやや受けにくいのがレビトラ、最も影響を受けやすいのがバイアグラです。
※レビトラの場合は、700kcal以内・脂質が23g以下の制限内であれば、食事の影響を受けにくいとされています。
しかし、影響を受けにくいとされているもの、食べる量や内容によっては、希望する効果が得られない場合があります。
そのため、どのED治療薬も基本的に空腹時の服用を推奨しています。
まとめ
勃起不全(ED)治療薬はそれぞれ特徴が異なります。価格の安さならバイアグラ、効果の強さならレビトラ、持続時間の長さならシアリスがおすすめです。副作用の少なさを重視するならシアリス、即効性を求めるならレビトラやステンドラ、食事の影響を受けにくいのはシアリス・ステンドラ・ザイデナとなっています。EDでお悩みの方は、ライフスタイルや目的に合わせて、最適な治療薬を選択することが大切です。