パーテーションの高さによる効果の違い

オフィス空間を快適に機能的にするためには、部署ごとの役割や用途に合わせたパーテーションの選択が欠かせませんが、高さによる効果の違いをしっかりと理解しておくことが重要です。

適切に選んで配置すれば、集中力アップや情報漏洩防止、柔軟なレイアウト変更が可能になります。本記事では、パーテーションの種類や特徴、選び方のポイント、活用事例などを詳しく解説します。快適で機能的なオフィス空間づくりのお役に立てば幸いです。

目次

パーテーションの種類と特徴

オフィスの環境を快適にするためには、パーテーションの選択が重要なポイントになります。パーテーションには、高さによってハイパーテーションとローパーテーションの2種類に大別されます。

ここでは、それぞれの特徴を詳しく見ていくことで、自社のオフィスにふさわしいパーテーションを見つける手がかりにしていきましょう。

ハイパーテーションの特徴

ハイパーテーションは、天井まで届く高さのパーテーションです。完全に独立した空間を作ることができるため、プライバシーの確保や集中力の向上に効果的です。

また、デザイン性と機能性に優れているのも大きな特徴で、オフィスの雰囲気を大きく変えることができます。一方で、専門業者による工事が必要であり、コストが高くなる傾向にあります。

設置の際は、消防法や建築法への配慮が必要で、欄間の有無によって防災設備の設置が求められる場合があります。また、空調設備の設置も考慮する必要があるでしょう。

ローパーテーションの特徴

ローパーテーションは、天井まで届かない高さのパーテーションを指します。設置が容易で、コストを抑えられるのが大きなメリットです。

また、カラーや素材の種類が豊富なので、オフィスのイメージに合わせて選ぶことができます。ローパーテーションの幅は、600mm、900mm、1200mm、1800mmなどがあり、これらを組み合わせることで希望の形状にできます。

高さによって使い分けることで、様々なシーンに対応できます。例えば、高さ1800mm前後のものは、立ち上がっても視線を遮ることができ、部屋のような空間を作ることができます。高さ1600mm前後なら、座った状態で完全に視界を遮ることができ、ある程度の遮音性も期待できます。高さ1200mm前後のものは、デスク周りのパーソナルスペースを確保し、集中力を高めるのに効果的でしょう。

ハイパーテーションとローパーテーションの比較

ハイパーテーションとローパーテーションは、それぞれ異なる特徴を持っています。オフィスの目的や予算、デザインとの兼ね合いを考えて選ぶことが大切です。

ここでは、両者の主な違いを表にまとめてみました。

ハイパーテーションローパーテーション
高さ天井まで届く天井まで届かない
設置専門業者による工事が必要比較的容易に設置可能
コスト高い比較的安い
デザイン性・機能性プライバシー性が高いカラーや素材の選択肢が豊富

パーテーションの高さによって、オフィスの雰囲気やプライバシー、集中力など、様々な効果に違いが生まれます。自社のニーズに合わせて、最適なパーテーションを選びましょう。

ハイパーテーションなら、完全なプライベート空間を確保できます。一方、ローパーテーションは、コストを抑えつつ、多彩なデザインから選べるのが魅力です。

パーテーションの高さが与える効果

オフィス環境において、パーテーションの高さは非常に重要な要素です。適切なパーテーションの選択により、プライバシーの確保、集中力の向上、コミュニケーションの促進など、様々な効果が期待できます。

本稿では、ローパーテーションの高さ別の効果について、詳しく解説していきます。それぞれの高さがもたらす利点と特徴を理解することで、オフィスの目的や用途に合わせた最適なパーテーション選びが可能となるでしょう。

高さ1800mm前後のローパーテーションの効果

高さ1800mm前後のローパーテーションは、立ち上がった状態でも視線を遮ることができるため、プライバシーの確保に優れています。このような高さのパーテーションを使用することで、まるで個室のような空間を作り出すことが可能です。

また、周囲の雑音を軽減する効果もあるため、集中力を必要とする作業に取り組む際に非常に有効です。オフィス内で個人の作業スペースを確保したい場合や、会議スペースとして利用する際に、高さ1800mm前後のローパーテーションがおすすめです。

高さ1600mm前後のローパーテーションの効果

高さ1600mm前後のローパーテーションは、座った状態で完全に視界を遮ることができるため、ある程度のプライバシーを確保しつつ、開放感も維持できるバランスの取れた高さです。

この高さのパーテーションは、ある程度の遮音性も備えているため、周囲の雑音を和らげることができます。コミュニケーションを重視しつつも、個人の作業スペースを確保したいオフィス環境に適しています

高さ1200mm前後のローパーテーションの効果

高さ1200mm前後のローパーテーションは、主にデスク周りのパーソナルスペースを確保するために用いられます。この高さでは、座った状態で視線が遮られることはありませんが、デスク上のプライバシーを保護し、心理的な区切りを作ることで集中力の向上につながります

また、オフィス内のレイアウト変更にも柔軟に対応できるため、コミュニケーションを重視する環境やチームワークを促進したい場合に適しています。高さ1200mm前後のローパーテーションは、オープンな雰囲気を維持しつつ、個人のスペースを確保するのに最適な選択肢と言えるでしょう。

パーテーションの設置における注意点

オフィスにパーテーションを設置する際には、いくつかの重要な注意点があります。特に、ハイパーテーションを設置する場合は、消防法や建築法への配慮が欠かせません。加えて、空調設備との兼ね合いも考慮に入れる必要があるでしょう。

一方、ローパーテーションを設置する場合は、パーテーションの幅と組み合わせを工夫することで、より効果的なレイアウトを実現できます。以下では、これらの注意点について詳しく見ていきましょう。

ハイパーテーション設置時の消防法・建築法への配慮

ハイパーテーションは、天井まで届く高さがあるため、消防法や建築法の規制対象となる場合があります。特に、パーテーションに欄間を設けるかどうかによって、防災設備の設置が必要になることがあるのです。

また、使用する材料が不燃認定を受けているかどうかも重要なポイントとなります。ハイパーテーションの設置を検討する際には、これらの法的な側面についても専門家に相談し、適切に対応していくことが求められるでしょう。

ハイパーテーション設置時の空調設備の考慮

ハイパーテーションは、部屋全体を区切ることになるため、空調設備の効率性にも影響を与えます。パーテーションの配置によっては、冷暖房の効きが偏ってしまったり、エアコンの風が遮られてしまったりする可能性があるのです。

そのため、ハイパーテーションの設置計画を立てる際には、既存の空調設備の位置や性能を考慮に入れ、最適な配置を検討する必要があります。場合によっては、空調設備の増設や移設も検討しなければならないかもしれません。

ローパーテーションの幅と組み合わせ

ローパーテーションは、比較的自由に配置できるという利点があります。しかし、単にパーテーションを並べるだけでは、十分な効果を発揮できない場合もあるのです。そこで重要になるのが、 パーテーションの幅と組み合わせです。

例えば、以下のような組み合わせが考えられます。

  • 1200mmのパーテーションを直線的に並べて、個人のデスクスペースを確保する
  • 900mmと1800mmのパーテーションを組み合わせて、ミーティングスペースを作る
  • 600mmのパーテーションを使って、デスク間の簡易的な仕切りを設ける

このように、ローパーテーションの幅と組み合わせを工夫することで、オフィスの用途に合わせた最適なレイアウトを実現できるのです。パーテーションの高さと合わせて、幅や配置も十分に検討してみてください。

パーテーションの選定基準

オフィスにおいて、パーテーションは空間の区切りや目的に応じた仕切りを作る上で欠かせない存在です。快適で機能的なオフィス環境を実現するためには、パーテーションの高さや種類、配置など、いくつかの選定基準を考慮する必要があります。

ここでは、パーテーションの選定における3つの重要なポイントについて詳しく解説します。目的に合わせた適切な高さの選択、予算に応じた種類の選定、そしてオフィスのレイアウトに合わせた最適な配置について、順を追って見ていきましょう。

目的に合わせたパーテーションの高さ選択

パーテーションの高さは、オフィスの用途や目的に応じて適切に選択することが重要です

ハイパーテーションは、 会議室やプライベートオフィスなど、集中して作業を行う必要がある場所に適しています。ただし、専門業者による工事が必要で、コストが高くなる点には注意が必要です。

一方、ローパーテーションは、視線を遮りつつも開放的な空間を維持できるため、コミュニケーションを重視するオフィスに適しています。

また、デスクパーテーションを使用することで、省スペースでデスク間を区切ることも可能です。

予算に応じたパーテーションの種類選択

パーテーションの種類は、予算に応じて適切に選択することが賢明です。ハイパーテーションは、高い機能性とデザイン性を備えている一方で、コストが高くなる傾向があります。また、ハイパーテーションを設置する際は、消防法や建築法への配慮が必要になります。欄間の有無によって防災設備の必要性が変わってくるため、不燃認定の確認が不可欠です。加えて、空調設備の設置も考慮しなければなりません。

予算に制限がある場合は、ローパーテーションを選ぶのが良いでしょう。ローパーテーションは、設置が容易で、コストを抑えることができます。さらに、カラーやデザイン、素材の種類が豊富なため、オフィスの雰囲気に合わせて選ぶことができます。

オフィスのレイアウトに合わせたパーテーションの配置

パーテーションの配置は、オフィスのレイアウトに合わせて最適化することが大切です。特に、自然な動線を確保できるように配置することが大切です。また、各部署や役割に応じて、適切なスペースを割り当てることも重要です。

例えば、パーテーションの配置を工夫することで、以下のような効果を得ることができます。

  • 自然光を最大限に活用し、明るく開放的な空間を作る
  • コミュニケーションを促進するためのオープンスペースを設ける
  • 集中して作業ができる静かなエリアを確保する

オフィスの目的やニーズに合わせて、パーテーションの高さ、種類、配置を適切に選定することで、快適で機能的なオフィス空間を実現することができるでしょう。

まとめ

パーテーションの高さによって、オフィス空間の雰囲気や機能性は大きく変化します。高さ1800mm前後のローパーテーションは、立っても座っても視線を遮る個室感覚の空間を作り出せます。1600mm前後なら、座った状態でプライバシーを保護しつつ適度な開放感も得られるでしょう。デスク周りに1200mm前後のパーテーションを設置すれば、集中力アップや心理的な区切りにつながります。目的に合わせて最適な高さを選び、快適なオフィス環境を実現しましょう。

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