紫外線とは?お肌を守るための知っておきたいポイントとケア方法
目次
- 紫外線の基礎知識
- 紫外線がお肌へ与える影響
- 日常生活における紫外線の特徴と注意点
- 紫外線インデックスと季節・時刻による変動
- お子様を紫外線から守るための工夫
- お肌を守るための基本的なケア方法
- 身近でできる紫外線対策のヒント
- まとめ
紫外線の基礎知識
紫外線とは何か
紫外線は、太陽光の中に含まれる目に見えない光線の一種です。可視光線より波長が短く、A・B・Cの3つの領域に分けられます。なかでも、地表に届く主な紫外線はUV-AとUV-Bです。UV-Cはオゾン層によってほぼ完全に遮られ、通常、地上には届かないといわれています※。
UV-Aは比較的波長が長く、肌の真皮層まで到達してしまうことがあり、長期的に見るとシミやたるみなどの原因になりやすいと言われています。一方でUV-Bは波長が短めで、お肌の表面に強く作用し、日焼け(サンバーン)として赤く炎症を起こすきっかけにもなります。
紫外線に関する誤解と事実
世界保健機関(WHO)では「紫外線のうそ・ほんと」をまとめています。「日焼けは健康的」や「曇った日は焼けない」といった誤解はよく聞かれますが、薄い雲であっても80%以上の紫外線が通過することがあるため、曇りの日でも紫外線対策は必要です。また、水面や雪面、砂浜などさまざまな場所では紫外線が強く反射され、知らぬ間に浴びている量が増えていることもあります。
紫外線は季節や時刻によって変動し、夏や正午前後が特に強いといわれています。冬は確かに量が減りますが、山間部や雪面反射、あるいは標高が高い場所では、意外なほど強い紫外線が届くこともあります。また、紫外線は「暑いから強い」というわけではありません。日光があたっても涼しい日や、赤外線をあまり感じない状況でも、紫外線は存在しています。
紫外線がお肌へ与える影響
日焼けの仕組みと肌へのダメージ
日焼けには、「サンバーン(赤い日焼け)」と「サンタン(黒い日焼け)」があります。サンバーンは紫外線を浴びた数時間後に起こる赤い炎症で、UV-Bが主な原因とされます。サンタンは数日後に現れる褐色の変化で、肌がメラニンを増やして紫外線ダメージから身を守ろうとする防御反応ですが、その効果は限定的です。つまり肌が黒くなるのは「防衛信号」のようなもので、美しい日焼け=健康的というわけではないのです。
紫外線を長期的に浴びると、シミやシワ、たるみなどの光老化と呼ばれる現象を促します。特にUV-Aはお肌の奥深くにまで届き、長期的なダメージにつながることがあります。また、お肌だけでなく、眼に対しても影響を及ぼす可能性があるため、帽子やサングラスでの対策も有効です。
蓄積される紫外線の影響
紫外線によるダメージは一日のうちでリセットされるわけではなく、少しずつ蓄積していきます。お子様のときから紫外線対策を行っておくことで、将来の光老化リスクや、お肌トラブルを軽減することが期待できます。
日常生活における紫外線の特徴と注意点
曇りの日でも油断しない
曇り空だからといって紫外線が激減するわけではありません。薄い雲の場合、約80%以上の紫外線が通過するとされています。屋外で過ごすときは常に対策を意識することが大切です。
身近な反射光にも要注意
水面、砂浜、コンクリート、アスファルト、雪面など、地表の種類によって紫外線の反射率はさまざまです。新雪は80%もの紫外線を反射するとされ、砂浜や水面でも10〜20%前後と、決して無視できない数字です。つまり、直射日光だけでなく、下や周囲からの反射光にも気を配る必要があります。
屋内だからといって完全に安心はできない
建物の中では屋外の約10%以下しか紫外線が届かないと言われていますが、窓際で長時間過ごしたり、屋外と室内を行き来する生活様式などでは、意外と紫外線を受ける機会があるものです。UVカットフィルムの利用なども検討するとよいでしょう。
紫外線インデックスと季節・時刻による変動
紫外線インデックス(UVインデックス)とは?
UVインデックスは、紫外線強度をわかりやすく示す指標です。国際的に用いられており、数値が高いほど人体への影響リスクが高いことを示します。夏はもちろん、春先から初秋にかけては特に高い値になることが多く、注意が必要です。
季節と時刻による紫外線量の変化
日本では6月から8月にかけて紫外線が最も強くなり、一日の中では正午前後がピークとされます。午前10時から午後2時頃までに、1日の紫外線量のかなりの割合(夏・冬ともに60%以上※)が集中すると言われています。お子様の外遊びや、ガーデニング、洗濯物干しなど、屋外で過ごす時間帯を少し調整することで、紫外線ばく露を減らすことができます。
お子様を紫外線から守るための工夫
デリケートな子どもの肌
お子様のお肌は大人に比べてとてもデリケートです。そのため、紫外線に対する影響も受けやすく、早い段階からのケアが重要です。特に日差しが強い10時〜14時頃のお出かけは避けるか、日陰を選んであげるとよいでしょう。
赤ちゃんに対する配慮
ベビーカーの日よけや帽子、薄手の長袖などで直射日光をさえぎる工夫が効果的です。個人差はありますが、赤ちゃんは紫外線ダメージを受けやすい一方、ビタミンD生成には適度な日光浴が必要な場合もありますので、季節や気候を考慮し、短時間・朝夕の弱い日差しを上手に利用するなど、バランスを取ることも大切です。
お肌を守るための基本的なケア方法
日焼け止めの上手な活用法
日焼け止めは、長時間日光を浴びる言い訳にはならず、あくまで補助的なアイテムです。外出前にしっかり塗り、2〜3時間おきに塗り直すなど、適切な使用が望まれます。SPFやPA値を目安に、自分の生活スタイルやお肌質に合ったものを選ぶとよいでしょう。
帽子や日傘、衣類でのガード
帽子の着用は紫外線を20%程度減少させると報告されています。また、UVカット素材の衣類や日傘などを利用すると効果的です。暑い季節には、通気性の良い帽子や、薄手のカーディガンを羽織ってみるのもおすすめです。
サングラスやメガネで目元もしっかり保護
紫外線は目にも影響を与える可能性があります。UVカット表示のあるサングラスやメガネを選ぶことで、約90%もの紫外線を減らせると言われています。目元の皮膚は特に薄くデリケートですので、しっかり防ぐことでお肌のトラブルも軽減することが期待されます。
保湿やアフターケアを怠らない
日中は日焼け止めなどでガードし、夜はお肌を労わることも大切です。洗顔後に十分な保湿を行い、肌のコンディションを整えましょう。敏感になったお肌には、低刺激性の保湿アイテムや、クールダウンさせるケアが有効です。お子様の場合は、赤みが出たら冷やした清潔なタオルで軽く冷却してから、子ども用の保湿剤をそっと塗るなど、やさしく対応してください。
身近でできる紫外線対策のヒント
生活スタイルの調整
紫外線ピークの時間帯を避けて外出したり、木陰や屋根付きの遊び場を選ぶなど、外に出る時間や場所を工夫できます。ガーデニングは朝や夕方、洗濯物干しも早朝や夕方遅めに行うなど、わずかな工夫で大きな差が生まれます。
屋内での対策
窓ガラスへのUVカットフィルム貼りや、UVカットカーテンなどを利用することで、屋内でも紫外線対策が可能です。日中長く室内にいる場合でも、完全にゼロにはできない紫外線からお肌を守るサポートになります。
子どもの習慣づくり
小さい頃から「日傘をさす」「帽子をかぶる」「日焼け止めを適量塗る」など、習慣化することで、お子様が大人になってからも自然と紫外線対策を心掛けるようになる可能性があります。こうした習慣は長期的なスキンケアの基盤になるでしょう。
まとめ
紫外線は、曇りの日や涼しい日、冬場でも油断できない存在です。また、長年の蓄積によってお肌に影響を及ぼし、シミ・シワ・たるみなどの光老化を招く要因となる可能性があります。一方で、上手に対策することで、その影響を大幅に軽減できます。
「紫外線 肌 ケア」という言葉が示すように、お肌を紫外線から守るには、日焼け止めや帽子、サングラス、衣類などの物理的な対策に加え、生活スタイルの見直しや、日々の保湿・アフターケアなど、総合的な対応が求められます。特にお子様は大人以上に注意が必要なため、時間帯や服装、日傘、日除け付きベビーカーの活用などで積極的に守ってあげることをおすすめいたします。
日々のちょっとした気配りで、あなたやご家族の大切なお肌を紫外線からしっかりと守り、健やかで美しい状態を保っていくことが可能です。ぜひ、できるところから取り入れてみてくださいね!