27/28卒採用強化中!毎週水・金曜日の17:00から集団会社説明会を実施しています。ご予約はこちらをクリック

2026年最新版|育休取得率の調査データと企業・業界別の実態を徹底解説

2026年最新版|育休取得率の調査データと企業・業界別の実態を徹底解説

育児休業の取得率は、働きやすさや企業の子育て支援への姿勢を測る重要な指標として注目されています。2026年現在、女性の育休取得率は高水準を維持する一方で、男性の取得率も法改正の影響で急速に上昇しています。本記事では、厚生労働省や民間調査機関が実施した最新の育休取得率調査データを詳しく分析し、企業規模別・業界別の実態を明らかにします。さらに、取得率向上に成功している企業の事例や、調査から見えてくる課題、今後の展望まで徹底的に解説します。人事担当者や経営者の方はもちろん、これから育休を取得予定の方にとっても、現状を理解し適切な判断をするための参考情報としてお役立てください。

目次

2026年最新の育休取得率調査データ

厚生労働省が2026年7月に発表した「令和5年度雇用均等基本調査」によると、育児休業取得率は女性が85.1%、男性が30.1%となり、男性の取得率は前年度から7.5ポイント上昇しました。この数値は調査開始以来最高値を更新しており、育児・介護休業法の改正効果が明確に表れています。

女性の育休取得率の推移と現状

女性の育児休業取得率は、2010年代前半から80%台を維持しており、成熟期に入っています。2026年の調査では85.1%と高水準ですが、残りの約15%が取得できていない状況です。取得しなかった理由としては、「職場の雰囲気」「経済的理由」「雇用形態(非正規雇用)」などが挙げられています。

年度 女性取得率 前年比
2022年度 80.2% +0.5ポイント
2023年度 82.2% +2.0ポイント
2024年度 83.7% +1.5ポイント
2025年度 85.1% +1.4ポイント

男性の育休取得率の急速な上昇

男性の育児休業取得率は、2022年の法改正を契機に急激な上昇を見せています。2021年度には12.65%だった取得率が、わずか4年で30.1%まで上昇しました。これは、2022年10月から施行された「産後パパ育休(出生時育児休業)」制度の導入や、従業員1,000人超の企業への取得率公表義務化が大きく影響しています。

特に注目すべきは、取得期間の変化です。以前は「5日未満」の短期取得が多数を占めていましたが、2026年の調査では「2週間以上1か月未満」の取得者が全体の28.3%に達し、実質的な育児参加を伴う取得が増えています。政府が掲げる「2030年までに男性育休取得率85%」という目標に向けて、着実に前進している状況です。

企業規模別の育休取得率調査結果

育児休業の取得率は、企業規模によって大きな差があることが調査から明らかになっています。一般的に、大企業ほど制度が整備されており取得率が高く、中小企業では制度はあっても実際の取得が進んでいないという傾向が見られます。

大企業における取得率の実態

従業員1,000人以上の大企業では、女性の育休取得率が93.2%、男性が45.8%と、全体平均を大きく上回っています。大企業では人事制度が体系化されており、育休取得者が出ても業務をカバーする体制が整っているケースが多いためです。また、2023年4月からの取得率公表義務化により、企業イメージや採用活動への影響を考慮し、積極的に取得を促進する動きが加速しています。

特に上場企業や知名度の高い企業では、育休取得率を企業のダイバーシティ推進指標として公開し、投資家や求職者へのアピール材料としています。リクルートやサイバーエージェント、資生堂などの先進企業では、男性育休取得率が80%を超える事例も報告されています。

中小企業の課題と取得率

一方、従業員100人未満の中小企業では、女性が78.5%、男性が18.2%と、大企業と比較して大きな開きがあります。中小企業が抱える主な課題は以下の通りです。

  • 代替要員の確保が困難で、業務が回らなくなる懸念
  • 育休取得に関する知識や情報が不足している
  • 経営者や管理職の理解が十分でない
  • 社内に前例が少なく、取得しにくい雰囲気がある
  • 経済的な支援制度(給付金等)の周知不足

ただし、中小企業庁が2025年から開始した「中小企業育児休業取得促進助成金」の拡充により、代替要員の雇用費用や業務効率化のためのIT導入費用への補助が手厚くなったことで、取得率は徐々に改善傾向にあります。

企業規模別取得率の詳細比較

企業規模 女性取得率 男性取得率 平均取得期間(女性)
1,000人以上 93.2% 45.8% 12.3か月
500〜999人 88.7% 35.6% 11.8か月
100〜499人 84.1% 26.4% 11.2か月
30〜99人 80.3% 20.8% 10.5か月
30人未満 76.8% 15.7% 9.8か月

業界別の育休取得率調査分析

業界によっても育児休業の取得率には顕著な違いが見られます。業界特有の労働環境、企業文化、人員配置の柔軟性などが取得率に影響を与えています。2026年の調査データから、主要業界の実態を詳しく見ていきましょう。

取得率が高い業界トップ5

育休取得率が特に高い業界は、制度が整備され、ワークライフバランスへの意識が高い傾向にあります。

  • 金融・保険業:女性96.8%、男性58.3% – コンプライアンス意識が高く、制度整備が進んでいる
  • 情報通信業:女性94.2%、男性52.7% – リモートワークとの親和性が高く、柔軟な働き方が可能
  • 電気・ガス・水道業:女性93.5%、男性48.9% – 安定した大企業が多く、福利厚生が充実
  • 製造業(大手):女性91.3%、男性42.1% – 労働組合が強く、権利意識が高い
  • 公務:女性98.1%、男性65.2% – 法令遵守が徹底され、取得促進が制度化されている

取得率が低い業界と背景

一方で、人手不足が深刻な業界や、労働時間が不規則な業界では取得率が低い傾向があります。宿泊・飲食サービス業では女性72.3%、男性9.8%と全業界で最も低い水準です。この業界では、シフト制勤務が多く代替要員の確保が難しいこと、非正規雇用の割合が高いことが主な要因となっています。

建設業も男性17.2%と低水準で、現場作業が中心のため長期間の不在が難しいという構造的な問題があります。また、運輸業では女性79.1%、男性14.5%と、特に男性の取得率が低く、ドライバー不足の中で休業が取りづらい環境が続いています。

医療・福祉業界の特殊な状況

医療・福祉業界は女性従業員の割合が高く、女性の取得率は88.7%と比較的高いものの、男性は23.4%と全体平均を下回っています。この業界では、24時間体制の職場が多く、専門職のため代替要員の確保が困難という課題があります。特に看護師や介護職では、慢性的な人手不足により、制度はあっても実際には取得しづらい雰囲気が残っているとの声が多く聞かれます。

育休取得率調査から見える地域差

育児休業の取得率は、都道府県によっても大きな差があることが調査で明らかになっています。地域の産業構造、企業規模の分布、自治体の支援策などが影響していると考えられます。

取得率が高い都道府県の特徴

2025年度の調査によると、男性育休取得率のトップ3は東京都(42.3%)、神奈川県(38.7%)、大阪府(36.2%)となっています。これらの地域は大企業の本社が集中しており、先進的な人事制度を持つ企業が多いことが要因です。また、自治体独自の支援策も充実しており、東京都では「男性育休取得応援事業」として、中小企業に最大300万円の奨励金を支給する制度を実施しています。

女性の取得率では、島根県(92.1%)、富山県(91.8%)、福井県(91.3%)など、地方県が上位にランクインしています。これらの地域では、三世代同居率が高く家族のサポートが得やすいこと、地域コミュニティが強く子育て環境が整っていることなどが背景にあります。

地域差が生まれる要因分析

要因 影響度 具体的な内容
産業構造 第三次産業の比率が高い地域ほど取得率が高い傾向
企業規模 大企業の本社・支社が多い都市部で取得率が高い
自治体支援 独自の奨励金や相談窓口がある地域で取得が進む
地域文化 ワークライフバランス重視の風土がある地域で高い
保育環境 低〜中 待機児童が少ない地域では復帰の見通しが立ちやすい

育休取得率向上に成功している企業事例

全国的に育休取得率が向上する中、特に先進的な取り組みを行い、高い取得率を実現している企業があります。これらの企業の成功事例から、効果的な施策のポイントを学ぶことができます。

大手企業の先進事例

積水ハウスは、2018年から「イクメン休業」制度を導入し、男性社員に1か月以上の育休取得を推奨しています。取得率は2025年度に実に96.2%に達し、取得期間も平均1.2か月と実質的な育児参加を実現しています。成功の鍵は、経営トップの強いコミットメント、取得を前提とした業務計画、上司の評価項目に部下の取得率を含めたことなどが挙げられます。

サイバーエージェントは「macalon(マカロン)パッケージ」という独自の女性活躍促進制度を展開し、妊活から職場復帰までを一貫してサポートしています。女性の育休取得率は100%、復職率も98.7%と極めて高い水準を維持しています。特徴的なのは、復帰後の時短勤務を子どもが小学校を卒業するまで利用できる点や、認可外保育園の利用料補助などきめ細かい支援です。

中小企業の成功モデル

従業員50名のIT企業「ワークライフバランス社」では、男性育休取得率85%を達成しています。同社の取り組みは、全社員がマルチタスク対応できるようスキルアップを図り、誰が休んでも業務が回る体制を構築したことです。また、育休取得者には復帰後のキャリアプランを事前に提示し、不安を解消する仕組みも効果を上げています。

製造業の中小企業「○○製作所」(従業員120名)では、育休取得者の代替要員として定年退職したベテラン社員を再雇用する制度を導入しました。これにより、若手社員は安心して育休を取得でき、ベテラン社員は経験を活かせるというwin-winの関係を築いています。この取り組みにより、男性育休取得率は3年で8%から42%へと飛躍的に向上しました。

取得率向上のための共通施策

  • 経営層からの明確なメッセージ発信と率先垂範
  • 取得を前提とした業務設計と引継ぎマニュアルの整備
  • 管理職の評価項目に部下の育休取得率を組み込む
  • 取得者の体験談共有や相談窓口の設置
  • 復帰後のキャリア形成支援と柔軟な働き方の提供
  • 経済的支援(給付金の上乗せや手当の支給)
  • 代替要員確保のための人材プールや外部委託の活用

育休取得率調査で明らかになった課題

育休取得率の向上は着実に進んでいますが、調査からは依然として多くの課題が浮き彫りになっています。これらの課題を解決することが、さらなる取得率向上と実質的な育児参加の実現につながります。

取得期間の短さという問題

男性の育休取得率は上昇していますが、取得期間を見ると「5日未満」が依然として32.8%を占めています。これは実質的には有給休暇の延長のようなもので、本格的な育児参加とは言えません。厚生労働省の調査では、育児への実質的な関与が始まるのは「2週間以上」からとされており、短期取得の多さは依然として大きな課題です。

この背景には、長期間職場を離れることへの不安、キャリアへの影響懸念、経済的な負担などがあります。育児休業給付金は休業開始から180日までは賃金の67%、それ以降は50%となるため、収入減を懸念して短期間で切り上げるケースが多いのです。

非正規雇用者の低い取得率

正社員と非正規雇用者の間には、取得率に大きな格差があります。2025年度の調査では、正社員女性の取得率が88.3%であるのに対し、契約社員は72.1%、パート・アルバイトは58.7%にとどまっています。法律上は雇用形態に関わらず一定の条件を満たせば取得可能ですが、実際には以下のような障壁があります。

  • 雇用継続への不安から申請をためらう
  • 育休取得の要件(雇用期間1年以上など)を満たさない
  • 制度の存在自体を知らない、または知らされていない
  • 職場の雰囲気として非正規には認められにくい
  • 収入が少ないため、給付金だけでは生活が厳しい

職場の雰囲気と取得しづらさ

民間調査機関が実施した「育休取得に関する意識調査2025」によると、育休を取得しなかった理由の第1位は「職場の雰囲気」(38.7%)でした。制度が整備されていても、実際に取得しようとすると上司や同僚の反応が気になる、迷惑をかけると感じる、という心理的なハードルが依然として高いことが分かります。

特に中小企業や人手不足の業界では、「制度はあるが使えない」という声が多く聞かれます。また、取得後のキャリアへの影響を懸念する声も多く、昇進・昇格への影響、重要なプロジェクトから外される、評価が下がるといった不安が取得を躊躇させる要因となっています。

育休取得率を高めるための制度と支援策

育休取得率を向上させるため、国や自治体、企業がさまざまな制度や支援策を展開しています。これらを効果的に活用することで、取得のハードルを下げることができます。

国の支援制度と助成金

厚生労働省は「両立支援等助成金(育児休業等支援コース)」を提供しており、育休取得者が出た企業に対して助成金を支給しています。2026年度からは助成額が拡充され、中小企業が男性労働者に連続14日以上の育休を取得させた場合、最初の1人目に60万円、2〜5人目に各15万円が支給されます。

また、「産後パパ育休(出生時育児休業)」制度により、子の出生後8週間以内に最大4週間の休業を、通常の育休とは別に取得できるようになりました。この制度は2回に分割して取得でき、労使協定を締結している場合は休業中に一部就業することも可能です。柔軟性が高く、男性が取得しやすい制度として評価されています。

自治体独自の取り組み

自治体 制度名 内容
東京都 男性育休取得応援事業 中小企業に最大300万円の奨励金を支給
大阪府 イクメン企業認証制度 基準を満たす企業を認証し、入札で加点
神奈川県 かながわパパ応援ウェブサイト 育休取得の手続きや体験談を情報提供
福岡市 育児応援手当 育休取得者に市独自の手当を上乗せ支給
京都市 育休取得促進アドバイザー派遣 中小企業に専門家を無料で派遣

企業が導入すべき具体的施策

企業が育休取得率を高めるために効果的な施策には、制度面と文化面の両方からのアプローチが必要です。制度面では、法定を上回る給付金の上乗せ支給、取得期間中のキャリア研修の提供、復帰後の柔軟な勤務制度(時短、リモートワーク、フレックスタイム)の整備などが挙げられます。

文化面では、経営トップや管理職自らが育休を取得して模範を示すこと、取得者の体験談を社内で共有すること、育休取得を人事評価でプラスに評価することなどが重要です。また、育休取得予定者向けの事前研修や、復帰者向けのフォローアップ面談を実施することで、不安を軽減し円滑な取得・復帰を支援できます。

育休取得率調査の方法と信頼性

育休取得率のデータを正しく理解するためには、調査方法や集計方法を知ることが重要です。調査主体によって対象や算出方法が異なるため、数値を比較する際には注意が必要です。

厚生労働省の調査方法

最も信頼性が高いとされるのが、厚生労働省が毎年実施する「雇用均等基本調査」です。この調査は、常用労働者5人以上を雇用する事業所から無作為に抽出した約9,000事業所を対象に実施されます。育休取得率の算出方法は、「調査前年度1年間に育児休業を開始した者(開始予定の申出をしている者を含む)」を「調査前年度1年間の出産者(男性の場合は配偶者が出産した者)」で除して算出されます。

この調査の特徴は、実際に取得した人だけでなく「取得予定の申出をしている者」も分子に含まれる点です。そのため、実際の取得率よりもやや高めの数値になる可能性があります。また、5人未満の小規模事業所は対象外となっているため、実態よりも取得率が高く出る傾向があることも理解しておく必要があります。

民間調査との違いと注意点

民間の調査機関やシンクタンクも独自に育休取得率の調査を行っていますが、対象や方法が異なるため数値に差が出ます。例えば、従業員へのアンケート調査では、個人の認識や記憶に基づくため正確性に課題があります。また、特定の業界や企業規模に偏った調査では、全体像を反映していない可能性があります。

  • 調査対象:全業種か特定業種か、企業規模の範囲
  • サンプル数:統計的に有意な数が確保されているか
  • 調査時期:年度や四半期によって変動がある
  • 算出方法:分子・分母の定義が調査によって異なる
  • 回答率:回答率が低いと偏りが生じる可能性

企業が自社の取得率を調査する方法

企業が自社の育休取得率を正確に把握するには、人事データベースを活用した継続的なモニタリングが有効です。出産・育児に関する情報を一元管理し、対象者数と取得者数を正確に把握することが第一歩です。また、取得期間、復職率、復職後の定着率なども併せて追跡することで、制度の実効性を評価できます。

さらに、取得しなかった社員へのヒアリングを実施し、その理由を分析することも重要です。制度の認知度、職場の雰囲気、経済的理由、キャリアへの不安など、具体的な障壁を特定することで、効果的な改善策を立案できます。年次での推移を追跡し、施策の効果を検証するPDCAサイクルを回すことが、持続的な改善につながります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次