日本語で学べるプログラミング言語の一覧

はじめに

この世界で情報を得たり、日々の仕事を効率良く行ったりするためには、プログラミングスキルが求められることが増えてきました。この記事では、そんなプログラミングという新たなスキル習得に挑戦する皆さんへ、プログラミングとその学習方法についての基本的な知識をお伝えします。

プログラミングとは

プログラミングとは、コンピュータに特定の作業を実行させるための命令文（コード）を書くことを指します。これらのコードは、プログラミング言語と呼ばれる特定の規則や文法に従って記述されます。キータイピングや文書作成が言葉を使って人間の思考を形にするのと同じように、プログラミングは言葉を使用してコンピュータに命令を与え、アイデアを形にします。

プログラミングを学ぶことのメリット

プログラミングを学ぶメリットはたくさんありますが、ここでは主に以下の三つを挙げてみます。効率的な問題解決法を学べる点、自分だけのオリジナルのプログラムを作れること、そして求人市場での競争力を上げることができる点です。具体的には、プログラミングを通じて論理的思考能力をハネ上げたり、身の回りの問題を自動化したり、自分のアイデアを形にするツールとして活用したりすることができます。また、プログラミングスキルは多くの企業から求められており、就職や転職を考えている人にとっては大きな武器になります。

本記事の目的と対象読者

この記事の目的は、プログラミング学習を始める方が、自分に合ったプログラミング言語と学習法を見つけるための情報を提供することです。特に日本語で学べるプログラミング言語について、その特徴と学習方法を詳しく解説します。対象読者は、これからプログラミング学習を始めようと考えている人や、これまで学んだプログラミングが自分に合っていないと感じている人、新しいプログラミング言語にチャレンジしたいと考えている人など、幅広い方々に役立つ情報を紹介します。

日本語で学べるプログラミング言語

プログラミング学習を始めるとき、多くの方がまず困るのが、英語をどの程度理解しているかという点かもしれません。しかし心配ご無用です。ここでは、初心者でも日本語で手軽に学べるプログラミング言語をご紹介します。

Scratch

Scratchは、子どもたちにコンピューターサイエンスの基礎を教えることを目的としたビジュアルプログラミング言語です。この言語は、マウスだけでブロック式のコードを組み合わせていくことで、キャラクターの動きや音声、視覚効果などを自由自在にコントロールすることが可能です。そして何よりも嬉しいのは、それらが全て日本語で表示されるため、英語に自信がない方でも取り組みやすいという点です。これにより、ロジック構築やアルゴリズム理解といった、プログラミングの基本を身につけることができます。

Blockly

次に紹介するのがBlocklyです。BlocklyもScratch同様、ビジュアルプログラミング環境の一つで、こちらも日本語対応です。Blocklyの特徴は、ブロックを組み合わせてプログラミングをする点はScratchと同じですが、実際のプログラムコード（JavaScript、Python、Lua、PHP、Dart）への変換が可能であるという点です。そのため、実際のコードがどのような形になるのかを視覚的に理解しながら学ぶことができます。

Mindstorms

最後に紹介するのが、レゴ社から出ているMindstormsという教育用ロボットキットです。Mindstormsのプログラミングは日本語で行うことができるため、ロボットという興味深いツールを用いつつ、プログラミングの基礎を学ぶことができます。教育現場での採用が増えており、遊びながら学ぶことが可能なので、プログラミング初心者にもおすすめです。

以上、Scratch、Blockly、Mindstormsという3つのプログラミング環境は全て日本語で学べ、プログラミング初心者にとって、手軽で理解しやすい選択肢となります。

日本語で学べるプログラミング言語の比較

ここでは、前述した日本語で学べるプログラミング言語のScratch、Blockly、Mindstormsを、さまざまな観点から比較してみましょう。

学びやすさの比較

まず学びやすさという視点から比較します。Scratchは視覚的なインターフェースを有しており、ブロックを組み合わせてプログラムを作成するため、初心者でも直感的に理解しやすいです。
それに対してBlocklyは、Scratchよりもさらに細かい制御が可能で、複雑なプログラムも作りやすいですが、その分ややスキルが必要です。
一方、MindstormsはLEGOのブロックを組み立ててロボットを作り上げるプログラミングですから、直感的にプログラムを組み立てることが可能ですが、物理的な組立ても伴うため、実際に手を動かして理解することが求められます。

用途による比較

次に用途による比較です。Scratchは前述の通り視覚的なプログラム作成が可能なため、アニメーションやゲーム作りといったクリエイティブな作品作りに向いています。
一方、BlocklyはWebアプリのプロトタイプを作ることや、データの処理といったタスクにも対応しています。Mindstormsは、せっかくロボットを作成するのですから、そのロボットを動かすためのプログラム作りが主になります。このように具体的なものを作り上げることで、プログラミングの楽しみを感じることができるでしょう。

プログラミング学習のステップアップ

それぞれのプログラミング言語をどの程度学んだら、どうステップアップしていけばよいのでしょうか。これも重要なポイントです。ScratchやBlocklyで基本的なプログラムの流れや制御構造を理解したら、次はPythonやJavaScriptのようなテキスト型のプログラミング言語に挑戦するとよいでしょう。これらテキスト型のプログラミング言語は、Web開発やAI開発など幅広い領域で活躍しています。一方、Mindstormsではロボットを動かすプログラミングを学べますから、次のステップとしては「Raspberry Pi」等のマイコンを使うと良いでしょう。実際のハードウェアを操作する喜びをもっと深く味わえます。

各プログラミング言語の具体的な学び方

ここでは、オンラインで利用可能なプログラミング学習リソースと組み合わせて、各プログラミング言語をどのように学ぶべきかについて深掘りしていきます。

Scratchの学び方

まず、Scratchは、ビジュアルプログラミング言語であり、ブロック形式でコードを組み立てることでプログラムを作成することができます。そのため、プログラミング初心者でも扱いやすいです。Scratchの学習には、公式ウェブサイトのチュートリアルを活用するのがおすすめです。これは、直感的なインターフェースを持ち、自分のペースで学ぶことができ、基本的なプログラミングの概念の理解を助けてくれます。

また、プロジェクトギャラリーを確認すると、他のユーザーが作成したプロジェクトから学ぶこともできます。Scratchのオンラインコミュニティは活発で、お互いにプロジェクトを共有し、フィードバックを与えることで助け合っています。

Blocklyの学び方

次に、Blocklyは、Googleが開発したビジュアルプログラミングライブラリで、Scratchと同様、ブロックを組み合わせることでコードを生成します。Blocklyの学習には、Googleの公式

Blockly Games

を用いると良いでしょう。これは一連の教育ゲームで、初心者向けから上級者向けまで各種のプログラミングスキルを身につけることができます。

Blockly Developer Toolsでは、自分自身で新たなブロックを作成したり、ブロックの組み合わせ方を試したりすることができます。これにより、より深く理解を深めることができます。

Mindstormsの学び方

最後に、Mindstormsは、レゴとMITが共同で開発した教育用プログラミングプラットフォームです。Mindstormsで特筆すべきは、レゴブロックと組み合わせて実際の物理的なロボットを作ることが可能であるという点です。

Mindstormsの公式ウェブサイトでは、様々なビルディングガイドが提供されており、自分でロボットを組み立てる方法を学べます。また、AppleのApp StoreやGoogle Playからダウンロードできる専用アプリを通じて、組み立てたロボットをプログラムし、運用する方法を学ぶことができます。

プログラミングのノウハウだけでなく、エンジニアリングのスキルも同時に習得できるため、Mindstormsは非常に有用な学習リソースとなるでしょう。

事例から学ぶ、日本語で学べるプログラミング言語の活用法

さて、ここまでで日本語で学べるプログラミング言語、Scratch、Blockly、Mindstormsについてお伝えしてきました。それぞれの特性を理解した上で、実際の世界での応用例を学んでみましょう。

Scratchの活用事例

Scratchは、子供から大人まで、初心者にとって手軽にプログラミングを始められるツールとして、広く利用されています。Scratchの特徴的な使い方としては、ゲームやアニメーションの作成が挙げられます。 シンプルな操作性を活かし、キャラクターを動かすプログラムを簡単に作成できます。また、自分の作ったプログラムをインターネット上で公開し、他のユーザーと共有することも可能です。こうした操作を通じて、プログラムの作り方や考え方を楽しみながら学ぶことができます。

Blocklyの活用事例

BlocklyはGoogleが開発したビジュアルプログラミング言語です。Blocklyの特徴として、ブロックをつなげることでプログラムを組み立てるため、コードを一から書くことなく、直感的にプログラミングを行うことができます。 この性質を活かし、Blocklyは教育現場で広く採用されています。例えば、複雑な計算を視覚的に表現したり、図形を描くためのプログラムを組み立てるなどの活用方法があります。Blocklyを用いることで、プログラムの概念を深く理解することができるのです。

Mindstormsの活用事例

最後に、Mindstormsについて見ていきましょう。Mindstormsはレゴ社が開発したロボット教育用プログラミングキットであり、実際にロボットを組み立て、それを動かすプログラムを作成することが目的です。Mindstormsの特徴は、手を動かして具体的なモノを作り、動かす体験を通じて、プログラミングの楽しさとわくわく感を伝えられる点にあります。 具体的な活用例としては、ロボット競技会での使用や、科学館・博物館での体験学習などがあります。Mindstormsを使えば、手を動かしながら達成感を得つつ、論理的思考力を鍛えることができます。

まとめ：日本語で学べるプログラミング言語選びのポイント

ここまで、様々なプログラミング言語とその学び方、活用例について解説してきました。それぞれのプログラミング言語は、その特性や利点を活かすことで、自分自身の目標や要望を満たすことができます。プログラミングは決して難しいものではなく、一歩踏み出せば誰にでも学べるスキルです。

自分の目標に合わせたプログラミング言語の選択

まず、自分の目標に合わせたプログラミング言語の選択が重要です。目的がゲーム制作であれば、そのような用途に適したプログラミング言語を選ぶと良いでしょう。また、ビジネスシーンで活躍したいなら、企業で多く使われるプログラミング言語を学ぶとベターです。そのためには、各プログラミング言語の特性や強みを理解し、自分の目標に最も適しているものを選びましょう。

独学・教育機関等、学び方は自分次第

次に、プログラミングスキルを身につける学習法は独学・教育機関等、自分次第です。本記事で取り上げたプログラミング言語は日本語で学ぶことができ、教材も豊富に存在します。独学で学んでいくスキル向上、教育機関でのシステマティックな学習、オンラインでのコース受講など、その選択は自由です。それぞれの学習法には一長一短がありますが、自身のライフスタイルや学びやすさを考えて選択していくことが大切です。

本記事を読まれた皆さまが、プログラミング学習の一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。